【漫画を投稿・持ち込み】結局、アナログとデジタルはどちらがいいのか
こう思うのは、30代・40代でしょうか。
20代では「デジタルでしか漫画を描いたことがない」という人も多いですね。
■編集部はどっちがいいの?
これは編集部によって、さまざまです。
web配信のデジタル編集部では、デジタル仕上げがいいと言われることが多い
です。
なぜかというと「修正ができるから」「読者が好むから」「配信作業が楽」
「アップになっても絵が綺麗・絵が荒れない」等、言われます。
しかし、中にはデジタル編集部員であっても「アナログ作画がよい。自分はそちら
の方が好きだ」と考えている方もいます。
逆に「えーアナログですか。本当はデジタルのほうがいいです。アナログは大変
だから。(編集が)でも、アナログしかできないならそれでも大丈夫ですよー」
という編集さんもいますね。
一方、雑誌編集部はどうでしょうか。
一昔前は「パソコンを使って描いてはダメ」と言う編集部もありました。しかし
今ではそんなことはないですね。「デジタル作画でもOK。しかしアナログでも
よい」といった所でしょうか。
ただ雑誌編集部は「ペン入れはアナログでお願いします」という所が多い気が
します。理由は「ペン入れもデジタルだと冷たい印象がする」「絵が固く見える」
ということだそうです。
やはり、アナログならではの温かさを求めているのでしょうか。
しかし、すでにもうプロの新人さんも「ペン入れも作画も、全てデジタルでしか
したことがありません」という人も多いです。
なので雑誌編集も、デジタルであろうとアナログであろうと
そこまで何も言わないというのが現状でしょうか。
ただ、アニメ化が多い雑誌や・絵のクオリティが高い雑誌はデジタル作画が多い
と思います。
なので結局、編集部それぞれで違うというのが答えですね。
■じゃあ、デジタルって楽なのか
よく年配の漫画家先生が「デジタルは楽でいいな」と言っているのを
聞いたことありませんか?
そんなことはありません。デジタル作画になったことで、むしろ大変に
なった所もあると思います。
はたして、アナログの時代であったとき。
ここまで細かに作業していたのか。
ここまでトーンを貼っていたのか。
ここまでホワイトを入れていたのか。
デジタルにして楽になると思ったのに、よけいに作業が増えていないか?
と思うこともしばしば。
しかも、原稿納品後に何度も修正を依頼してくるデジタル編集部。
「デジタルだから直すの簡単ですよね?」
って
「……おい!!」
…なんて思うこともあります。あ、いえいえ…。
けどデジタル移行前は、修正なんて頼まれなかったのになぁ。
■アナログは大変?
とはいえアナログ作画に慣れていれば、まあ昔からやってきた当然の作業
ですよね。
しかし、私は全てアナログで仕上げていた時のほうが早かったです。
アナログって追い込みがすごいんですよね。
きっと長い経験からの慣れもあるんでしょうね。
そして作業がとても楽しいです。
ちなみに24ページの作画の場合
- ネーム 一日
- 下絵 二日
- ペン入れ 二日
- 背景 二日
- ベタ・消しゴム 一日
- トーン 一日
でした。
今は私はデジタル仕上げに移行したので、このペースより遅いです。
やはりデジタルも、慣れでしょうか…。
私はペン入れはアナログ、仕上げはデジタルです。
なぜなら、ペン入れをデジタルですると
「とてつもなく時間がかかってしまうから」です。
しかし、これも経験ですよね。
いずれはペン入れも移行することも考えて、練習しなければと
思っています。
なぜかというと、「同じ期間経験してから、どちらがベストなのかを
決めようかな」と思っているからです。
■私の場合
デジタルのメリット
- 描き直しができる
- 細かいところまでこだわれる
- トーン代がかからない
- 部屋が汚れない
- データで管理できる
- 在宅アシスタント費用が安く済む
デジタルのデメリット
- 目が疲れる(私は液晶タブレットを使用)
- PC等、初期費用がかかる
- そもそも漫画とは別に、PCで描く方法を学ばないといけない
- データが消えてしまったら終わり
- ページ全体の管理がしづらい
アナログのメリット
- 慣れていれば早い
- 原稿に温かみが出る
- 個性が出やすい
- 初期費用が安く済む
- 一枚の原稿を全体で見れる
- ページ全体を見るのが楽
アナログのデメリット
- アシスタントを見つけるのが大変
- アシスタント代が高い
- 描き直しができない
- トーンが散乱する
- トーンがはがれる
- 画材をいつも買い込んでおかないといけない
あくまで私の場合です。
しかし、もう「全てアナログ作画に戻ることはない」と思っているので
デジタルに慣れなければいけないですね。がんばります。