漫画家の年収は○○億円!?原稿料と印税の仕組み
■漫画家の仕事と給料
漫画家の給料というのは、一般的にはあまりよく知られていないですよね。
本が売れなくなった昨今、漫画家は「本を出しても食べていけない」等
言われていますが決してそんなことはありません。売れなければもちろん収入は
少ないですが、ヒットすれば必ずそれだけの売り上げが漫画家に入ってきます。
近年、漫画雑誌が売れなくなったため、出版社は単行本で売り上げを得ようと
しています。雑誌で利益を見込むより、単行本の利益の方が今は儲かっている
のですね。なので、ひとまず漫画雑誌・もしくは出版社のサイトで漫画を配信
し、あとはどんどん単行本を出させます。
実は今の時代、新人漫画家の仕事の場がとても広がっています。非常に生き残り
やすくなりました。昔は漫画雑誌・増刊ともにとても売れていたのですが、新人は
入り込むスキがなく、本当に一部の才能ある新人のみが掲載され、単行本を出して
もらっていました。あとの新人は消えるのみです。
が、今はそうではありません。雑誌は減りましたが、出版社は各自で電子サイトを
持ち、どんどん読み切り・連載を配信する方向に変えました。
電子なので、枠数など決まっていないですから、いくらでも配信できるのですね。
そして、あまりヒットを飛ばさずとも、部数こそ少ないですが単行本が出してもら
えるのです。
なので「単行本を出してもらっても、印税が少ない」との声が出る場合があります。
人気作家にさえなれば、部数はちゃんと増えますよ。
実は昔も今も、人気作家だけがとても儲かっているのは変わっていないのです。
■漫画家の収入は原稿料と印税
漫画家は人気商売のため、その年収はピンからキリまでです。
学歴や資格など、一切関係ありません。実力さえあれば年収○○億稼ぐことが出来
ますし、新人だと年収100万程の人もいるでしょう。
①原稿料
原稿料とは、雑誌に掲載されるときにもらえる報酬です。
1pにおける単価が決まっており、通常数千円~数万円となります。カラーだと
単価は高いです。なので1pの単価×枚数が原稿料となります。仮に1p1万円だと
すれば、月に30pを描いたとして30万円入ってくるわけですね。(カラー表紙の
ときはもう少し額が上がります)
隔週連載だと月に2本、週間連載だと月に4本描いているわけですから、その描いた
枚数分だけ収入として入ってきます。一般的に雑誌掲載後の、1,2か月後に振り込ま
れます。
アシスタントを雇う場合は、この原稿料から支払うことが多いです。
週間連載の場合は、どうしてもアシスタントが必要ですね。なので、その分週刊誌
の方が原稿料が高く設定されているかもしれません。
②印税
印税は、単行本を出すときにもらえるものです。
販売額の20%ほどが漫画家に振り込まれます。出版社によって%率は違います。
印税は本の部数に応じて、金額が決まってきます。%×部数ですね。初版が少なく
ても、作品が人気になれば増刷されます。印税は本が刷られたあとに、部数分
漫画家に振り込まれます。何千万、億と稼いでいる漫画家は、この印税をたくさん
もらっているということなのですね。人気作家となり巻数が増えれば、増刷され
発行部数も増えていきます。
電子配信、電子書籍として出している場合は、ダウンロード印税も入ってきます。
■漫画家に必要なもの
漫画家にとって大事なことがあります。
それは時代を感じ取っていくことです。人が何を面白いと思うのか、何に共感
するのかを常に考えなければいけません。
漫画に限らず、ドラマ、小説と、その時代により求められている主人公は違い
ます。10年もたてばあっという間に読者が求めるもの・共感するものは変わって
しまうのです。かつての主人公像は、大人っぽく読者が憧れるようなものが求め
られていました。しかし今は違います。少女漫画・恋愛ドラマで言えば、親近感
のあるキャラ・等身大の主人公が求められていますね。それに気づくことができ
ることが必要となります。
■編集部が漫画家に求めているものとは
編集部も、漫画家に求めていることがあります。
それは漫画以外に夢中になるものがあることです。編集部は、ゲームやアニメ
漫画ばかり読んでいる漫画家志望者を求めていません。リアルの世界に、夢中に
なれるものがある人を求めています。すなわちそれが漫画に生きてくるからです。
実際に漫画家の先生に会うと驚くと思います。漫画ばかり描いているような方に
は見えません。バンド活動に夢中な人、登山やキャンプが好きな人、オシャレが
好きな人、恋に夢中な人とさまざまです。漫画以外にも好きなことが広げることが
漫画家としての可能性を広げていくのです。
■まとめ
漫画は、以前は書店で購入し紙で読むものでした。それが今では漫画を発表する
場や方法が、多種多様化しています。漫画を描くという作業もデジタル化し、
しかしながら、まだアナログで描く漫画家も多いです。読者も、電子で読む人
紙で読む人とさまざまです。
たとえ印税が少なくとも、漫画家にとっては非常にチャンスの多い時代ですね。
そして、これからも漫画の描き方・発表の仕方は変化していくことと思います。
自分は「こう進んで行きたい!」という道筋をしっかりと、考えておくといい
ですね。